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【予告】DARKSIDE:1908【TFK vol.13 9/23 F26】

 上記事で告知した冊子内にある短編小説をちょっとだけ紹介させてください。
 一応ムービーラインに位置する(サイバーミッションやHABとの関連性など)パワーコア・コンバイナーの日本発売を記念しつつ、プリクエルコミック「RISING STORM」でのエピソードとパラレルに展開するショックウェーブのお話です。

1903

 月の地表を覆うレゴリスに半ば身を浸しながら、偉大なるセンチネルプライムの船アークはその骨格と内臓を真空へ曝していた。

 墜落の際に巻き上がった砂がそのまま降り積もった船内。半身を埋めさせたまま物言わぬ乗組員を一瞥し、ショックウェーブはその単眼を赤く輝かせた。

 生存者なし。だが、船の機能は完全には死んでいない。

 その運んでいた積荷も、果たすべき任務も。

 ステイシスロック下にある微粒なスパークの波動とそれを維持する機械群のかすかな息遣いを、ショックウェーブのセンサーは確かに拾い上げていた。

 ――「意外だなショックウェーブ。俺の記憶では、お前はもっと忠義に篤い戦士だったはずだが?」

 己を取り巻き、徐々にその距離を縮めてくる無数の震動とともに。

「グリムストーン……」ショックウェーブが声の主を睨む。

「俺の航跡を何者かが追っている事は了解していた。だが」

「誰も彼もがお前の事を気にしているわけではないということだ。ここで出くわしたのも予想外のことではあったが、理屈には収まる」

 赤と銀に彩られたオートボット・グリムストーンは、ショックウェーブの巨体を見上げ口元を歪めた。

「お前がオールスパークを感知したと聞いたとき、真っ先に地球に向かうだろうと考えた。あの星の生物は野蛮で未熟だが、オールスパークに異変があったならメガトロンもただでは済んでいまい。そしてお前だ」

 オートボットの相貌が、船室の闇に青い輝く。

「無軌道な船速と、座標もろくに定めぬ粗雑なワープの痕跡……始祖評議会はお前がよほど焦っていると見たのだろうが、俺は違うぞ」

 ショックウェーブは、少しの沈黙を置いてから口を開いた。

「……宇宙船は、ブラフだ。あれに貴様たちが気をとられている間に、本星のディセプティコンは総攻撃の準備を整える事ができた」

 会話によって用立てた時間でセンサーをそばだて、次の動きを組み立てていく。4つの足音はじりじりと輪を狭めているのだ。

「このような辺境の星まで出向いたところで……貴様も何も得る物はなかったのだ!」

 ――トランスフォーム!

 ショックウェーブは、瞬時にオルタネイトモード=サイバトロニアンタンクの姿をとった。

 左右のクローラーを逆に回転させ、その場で勢いよく旋回する。床に積もったレゴリスが舞い上がりグリムストーンの視界を白くふさいだ。わずかな合間だが、相手との距離をつめてアークからたたき出すには充分な時間だ。

 動輪が噛み合い唸りをあげる。ショックウェーブは車体前方に突き出した1対の突起でグリムストーンの体を突き上げたが、次の瞬間オートボットが発したのは悲鳴ではなく命令だった。

「ダイノボット・ドローン、アタックだ!」

 シグナルを受けた2つの影が、砂塵を裂いて踊りかかる。

 ――恐竜。もしその場に人間の眼があったならそう称したであろう――

 二足竜型のドローンのうち1匹が側面から襲う。鉄球のような頭部を突き出し、躊躇無くショックウェーブの車体へ飛び込んだ。小柄な体躯に見合わぬ凄まじい震動。

「……!」言葉にならない低い唸りとともに、再びクローラーを左右逆回転。ドローンを強引に振り払い、グリムストーンの絡まった矛先を壁に変えて突進をかける。

 遅れて飛び掛ってきたもう一匹の恐竜ドローンが、すかさず両肩の砲門を開いた。赤熱化した鉄鋼弾を次々とショックウェーブの足回りに叩き込む。着弾の衝撃とクローラーの回転で床面がめくれ上がり、車体が沈む――トランスフォーム!

 ショックウェーブも電撃的な反応で以て答えた。恐竜ドローンを左腕のブレードでなぎ払いながら同時に人型への再変形を完了する。拘束を解かれたグリムストーンもまた宙で変形し、鋼鉄の皮膚を持つ四足竜の姿をとった。

「相変わらずで安心したぞ、ショックウェーブ。たとえメガトロンがくたばりかけてもお前は代わらない。残忍で酷薄で、そしてどこまでも冷静だ」

 体勢を立て直し、グリムストーンに付き従う2匹の二足竜。砲口を光らせながら両翼に展開し、ショックウェーブと睨み合う。彼は話しながら、その手にしていたものを船室の床に転がした。棒状の装置――この船の『積荷』だ。

「宇宙船がブラフなのは認めるが、本当の目的はこれだな。アーク。センチネルプライム。スペースブリッジ。死に掛けの主人を差し置いて宝探しとは」

「……何とでも言うがいい」

 感情の載らない無機質な声色でショックウェーブは返す。

「貴様とて変わらぬだろう。本星の仲間を捨て置いて、我ひとりを狩りに来たのだから。我を倒してもディセプティコンは止まらぬ。偉大なるメガトロン様の命令は、あの地を去ってなお生きているのだ」

「それが勘違いだ、ショックウェーブ」

 グリムストーンが嗤う。

「言っただろう、誰も彼もがお前の事を気にしているわけではないと。お前に出会う前に、俺は仕事を終えている」

(この続きは、トランスファンケットVol.13にて頒布予定の「Til All`Re [G]ONE.」にて)
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